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title: 桜の開花と17年目

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桜の開花と17年目 | p.1514 | MELLEOW STUFF DESIGN | メロウスタフ | フォトグラファー | フラワーアレンジ | 東京都目黒区 | 子宮体癌 闘病

 今年は雨や嵐が多く、桜の開花もこの10年で一番遅いそうです。
今日も寒空に冷たい雨が降ったりしていて、開花はまだまだだろうなと思いながら、リハビリウォーキングの途中に公園に立ち寄りました。

今日は無精してiphoneしか持っていなかったので、iphoneでの写真ですが…。
桜…咲いていました。「たった今、この3輪だけ咲きました。」という感じ。

今年見る桜と去年見る桜。同じ木を見ていて、色々な感情と記憶が蘇ってきました。
決して一人で頑張ってこられた訳では無く、たくさん支えてきてもらって、今の私が居ます。

と、これを書いていて、そう言えばこのブログも随分と長い事続けている事に気付きました。早いもので20代の終わりからスタートしたこのブログも、17年目に入ります。17年前には、大人気だったブログというシステムも、重い一眼レフで撮る写真も、時代とともに辞めて行く人が多い中、相変わらず日々を日記のように綴り、重いカメラで日々を撮影しています。何か目標や拘りがあるわけでは無いのですが、辞める選択も無く、義務感も無く、好きな事なのでこうやって続けています。

今年は、ブログを外部のブログサービスから心機一転お引っ越しする事にして、サイト自体も念願叶って新しくする事にしました。(お引っ越しのことや、佳きご縁に恵まれたこと、素晴らしいデザインのことなど、詳しくは後日記事に綴りたいと思います。)

ブログのお引っ越しに伴い、過去の記事を読み返す事がちょこちょこあるのですが…。
とにかく恥ずかしい…。若い頃の記事は、思わずリライトしくなるような文章も多々ありです。穴があったら入りたいとか、顔から火が出そうとは、こういう事を言うのかもしれません。ライティングにも流行があり、当時は、前職で叩き込まれた書き方というのを愚直にも踏襲していた訳です。それが、今読むと当時皆が必ずやっていた、独特のノリみたいなモノが少々厳しく…。

今までまったく過去記事を振り返って来なかったので、余計に恥ずかしく感じるのもあるかも。当時はブログをするにあたって、こうあるべきというセオリーを、めちゃくちゃ気にして皆運営していた時代だったと思います。また、サービスの公式ブログの様な立ち位置になると、求められるキャラというか、色々な制約があったのは確かです。

そして、何故か、文章にとにかく明るさが必要だとずっと気にしていたのを覚えています。元々は静かに、ひっそりしているのが好きだったりする自分を、さらけ出すのが恥ずかしくて…。今、若い頃の記事を読むと、あぁ、心で感じた事を表現するのに、すごく無理して明るく振る舞っていたんだなぁと感じる事が多いです。加えて、パニック障害や円錐角膜である事や、不妊・不育症などもずっと周りに隠してきた事も考えると、心根は今と少しも変わらずとも、随分と自分に無理を課してきたと思います。

とにかく、「普通は…」という事に拘っていたり、普通である事に、憧れて生きてきたんだと思います。昔から身体は弱かったので、普通にが見えるとか、普通に健康な身体とか、普通にどこにでも行く事が出来るとか、普通に妊娠して、普通に出産するとか、とにかく普通に…。普通に…。まずは、普通になってから、その先を考えよう、そんな風に考えて仕事をしながら生きて来た様な気がします。今思うと、手に入れられない「普通」をもっと早く手放せばよかったとも思います。

そんな自分を救ってくれたのが、やはり音楽写真デザインでした。
どんな音楽を聴いて、どんな写真を撮って、どんな花活けをし、どんなデザインをしても、自分は自由。たくさんの居場所を作ってくれたこの4つに、本当に感謝しています。もちろん、仕事としてとなると、どれも、良い~、とか、伝わる~とか、優れた~、など、色々な言葉が頭に付いて来ることになるのですけど…。少なくとも、「普通」には縛られないで居られた訳です。

そして、少し捻くれているのですが、この手に入れられない普通への拘りとか、悔しさとか、悲しさが、音楽活動やクリエイトする活動のエネルギーになっていた気がします。普通じゃなくて良い世界がそこにはあり、どんどんとはまっていきました。

少しずつ自分の中の「普通」をひとつずつ、少しずつ捨てて行く事で、誰かが決めた、そして、自分が周りに合わせて決めた「普通」から解放されつつある事を実感しています。になってから、なおのこと、この間違った「普通」という概念を自分に押しつけちゃいけないなと意識しています。

子宮体癌になって、子宮や卵巣を全摘し、それこそ普通ではまたなくなってしまったのですが、そんな普通でなくなった自分を今こそ、私が一番優しく迎え入れてやらないといけませんね。

過去記事を見ると、とても頑張って生きて居た自分、青かった自分、何かを掴みたくてがむしゃらだった自分に会えるので、恥ずかしくても、ちょっとずつ覗いている気分で読んでみたりしています。

そういう点から言うと、無理せず等身大の自分のまま綴れる46歳は、決して悪いものではないなと思えています。身体の衰えや、病気による後遺症、色々ままならない事もありますが、自分のお城では自由に心のままに綴っていていいのだと今は思えています。

16年間本当に本当に色々な事がありました。去年癌になった事で17年目にして、人生の再スタートを切った気がしています。ゆっくりでいいから、「残りの自分の人生を、本当の自分らしく生きよう」、そんな風に思いました。

遂に開花した桜。
見渡す限り蕾みばかりの中、三輪だけ開花した子たちに気付けました。
ゆっくり自分らしく生きて居なかったら、きっと見落としていたと思います。

そんな雨の木曜日。

 

March.28.2024
p.1514
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